まさか私が自律神経失調症!? | Office Aina

「傷つきながら働く人を"0”に!」
厚生労働省人材開発支援事業
「企業内キャリアアップ面談」「人材育成企業内研修」担当

まさか私が自律神経失調症!?

自律神経失調症って聞いたことありますか?

不調が続いていませんか?

みなさん、「自律神経失調症」という言葉を
聞いたことがありますか?

自律神経とは、
内臓や血管の働きをコントロールしている、
自分の意志では制御できない神経のこと。

いわゆる生きていくのに
必要な活動をコントロールする神経。

そのコントロールが効かなくなったとき、
もしくはバランスを崩したとき、『自律神経失調症』となります。

その中でも、私がなった心身症型自律神経失調症とは
日ごろのストレスが原因で心と体の両面に症状があらわれます。
「几帳面で努力家のまじめな性格の人がなりやすい」
と言われています。

  • 自分はまじめな性格じゃないから、大丈夫!
  • ちゃんとストレス発散しているからそんなの大丈夫
  • ストレスなんて溜まってないよ~

そんな風に考える方もいらっしゃるかもしれません。

実際、自分を楽天家だと信じて疑わなかった私も
「私がなるわけナイナイ!」と
思って毎日を過ごしていました。

果たしてそれは、本当に大丈夫だったのか?

心身症は風邪と同じで
いつ、どんなキッカケでやってくるかわかりません。

この後、予想すらしなかった日々が
待ち受けているとは・・・。

楽天家なはずの私がなった自律神経失調症。
そのことについてお話してみようと思います。

私を3年間も自律神経失調症に追い込んだのはダメ上司
「なんでコイツが上司やねんっ!」

はぁ・・・またワケわからないこと言ってる・・・

私が、まだ可愛らしいサラリーマンをやっていた頃、
毎日マッサージに通っても取れない、
肩こりや背中の痛みと戦い、
夜になると「会社に行きたくないなぁ」と思い眠れなくなり、
突然襲ってくる不安を解消するために、
たくさん食べて安心感を得ようとしたり。

それでも朝、何とか起きて会社へ行く準備を
始めると身体が重くなり・・・
頑張って会社へ行っても、できるだけ人と関わることを避けてみたり。

毎週日曜の夜になると
「明日、電車止まらないかなぁ」と願い
月に1回は謎の頭痛を発症して
病院で精密検査を受ける、
そんな毎日を過ごしていました。

だんだんと追い込まれていくのですが、
それには次のような段階がありました。

  1. 「なんでコイツが上司やねんっ!」
  2. 誰も私の味方じゃない・・・静かに追い込まれていく私
  3. ある日、その時は突然やってきた

同じようなことを感じているあなたの何かの参考になれば・・・

1.「なんでコイツが上司やねんっ!」~どこにでもいるダメ上司~

仕事はしないのに、文句だけは人一倍多いんだよな・・・

宝くじよりもダメ上司に当たる確率が高い私。
ダメ上司との人間関係にストレスを抱えていました。

私の上司は部下を自分の能力の範囲内で
コントロールしようとする
最低なダメ上司だったのです。

ある木質建材メーカーの人事総務で
人材開発の仕事を担当していたときのこと。

生産本部から異動してきたその人は
部下よりも早く帰り、部下を労えないダメ上司でした。

彼に頼まれた荷物を準備して
自分の席に戻るともういない(笑)
そんな上司でした。

部下よりも早く帰るのは日常で、
たいていは飲みに行っているようでした。

だから定時後に上司宛に問合せがあったとしても、
すべて
「確認して明日折り返しご連絡します」
が普通の対応となっていました。

「またいないのですね(笑)」や
「いないと思っていましたけど」
と毎日のように取引先や先方に
失笑されることが続いていました。

「すみません~」と謝りながら
まるで上司の秘書のように仕事の段取りや
振り分けをすることもしばしば。

私でも応えられることは応えるなど
少しだけ自分の範囲外の仕事も担うようになりました。

そしてこのダメ上司の得意技は「朝令暮改」

1秒前に言ったことと違うことを平気で言うのです。
ですから、上司の指示通りに業務をこなしていても
「誰の指示でやったのか」と怒り出すのも、
もう慣れっこです。

何度、事前に確認しようとも、
上司の一言一句をメモして見せても、
指示の後、すぐに作業に取りかかっても
「そんな指示はしていない」の一言で
いつでも状況がひっくり返ります。

言った・言わない論争に発展することもあり
仕事が滞ることもよくありました。
かと言って現状の打開策を提案しても
決断ができない上司。

決められない、というよりは
自分が責任を負いたくなかったのだろうな。
だって彼は出世したかったから。

そして、業務内容を全く知らないと言っても
過言ではないダメ上司。

生産本部と本社の仕事で異なる部分が
あったとしても、同じ人事課だったのに・・・
わからないから、知らないから と
もちろん仕事は私に丸投げ状態。
(私は長くこの仕事に携わっていたので大体のことはわかっていた)

尻ぬぐい、疲れた

私たちの一番大きな大切な仕事は
新卒採用の仕事でしたので
よい人財の採用のために
他部署から力を借りることも多々ありましたが
このダメ上司、全くもって人脈がないので、さあ大変。

例えば会社説明会で
先輩として就職活動などのことを話してほしいので
「部署の若手を貸してください」
とお願いにあがると、
ダメ上司の成果になるなら協力したくない
と口を揃えて、みんなが言うのです

「そうですね、わかります
でも皆さんの下に優秀な後輩をですね・・・」
と説得しお願いにあがるのは私の役目でした。

私よりも先に帰り呑みに行き
私が休日出勤をしていても
自分は家族と旅行を楽しむダメ上司。

私だって、私が頑張ったのに
こんな上司の成果に繋がるのは嫌だわ!
と思いながら、それでも真面目に仕事を
こなし結果を出していた私。

不要な真面目気質を出してまで
「だって、それが仕事なのだから」
と頑張り続けた毎日。

でも上司から一度も
「よくやってくれているね、ありがとう」と
労われたことはありませんでした。

それどころか・・・
ボーナスの査定は最低評価(驚)

他部署の親切な人に
「ダメ上司、田上は使えないって言いまわっていたよ」
と教えてもらいました。
(今から思えば大きなお世話だ)

その時に私の中で何かが切れました。

「もう、どうなろうと知ったことか!」

もうやってやるもんか!

円滑に仕事が回るように、と
他の人に迷惑がかからないように、と
必死で頑張ってきたのですが
ダメ上司のプラスになるようなことは
金輪際やりたくない!と思いました。

人間ここまで思ってしまうと
相手の人間を視界に入れるのも
会話するのもダメになるものなのですね。

毎回ダメ上司と話をするときは
清水の舞台から飛び降りるか
100メートルのバンジージャンプをするくらいの覚悟が必要で、
心臓もバクバク、手が震え、変な汗をかく
そんな状態でした。

人を本当に嫌いだと思うとこんな反応がでるんだ・・・
とこの時の私は単純にそう思っていました。
この状態が本当は大変だと言うことを
この時はまだ知る由もありませんでした。

2.「誰も私の味方じゃない」 ~静かに追い込まれていった私~

もうダメだ・・・

毎朝の挨拶ですら意を決して
挨拶しているのに無視をする上司。
(社会人としてどうなんだ)

本来は私の仕事なのに、
ダメ上司が勝手に後輩に指示を出して、
後輩が困って私に相談しにくる、
そんな毎日を過ごしていました。

そして、頑張っても労われることもなく 
評価をしてもらえることもない日々も続き、
自分ではどうすることもできなくて
同僚にちょっと愚痴をこぼしてみようと思いました。

仕事帰りに飲みに行ったときに言ってみました。
「ダメ上司と仕事するのが大変なの」と

きっと共感してもらえるはず、と期待していた私に
衝撃的な言葉が返ってきました

「ダメ上司、良い人だよ、考えすぎじゃない?」

人間って絶句できるのですね
本当にそのときは驚きすぎて何も言えませんでした。

気を取り直して、
「一緒に仕事したらわかるって」と何度も説明しても
「え~、でも良い人だよね~」の繰り返し。

別の日に相談と言う形でダメ上司の話をしてみても
「そんなことないと思うけど」と言われる始末。

私の言うことは信用してもらえないのだ
とそのとき思いました。

会社で誰にも自分の気持ちを話せなくなった私は
毎日のように母親や旦那に愚痴を
聞いてもらってはいたものの、
結局は「どこにでもそんな人はいるから」
と結論づけられてしまうことが続きました。

誰もわかってくれない

ダメ上司のダメさ加減を知っている
人事課長ですら
『田上さんが変わらないとね。頑張ってね』
と私にダメ上司の面倒を押し付けてきました。

誰も私の気持ちを受けとめてくれない、
と考えるようになりました。

このときの私とダメ上司の関係は、
私が大切に育てた花壇の花を
どこからか上司がやってきて
踏み荒らして、花を全部引っこ抜いていく感じです。

だけど誰も上司が花壇を荒らした現場を
見ていないので、上司が犯人だと言っているのに
誰にも信じてもらえない・・・そんな感じでした。

実は、能力が高ければ高い人ほど
能力が低い人とのコミュニケーションが上手くいかないと
自分を責める傾向があると言われています。

  • 自分の伝え方が悪かったのではないか?
  • 相手にわかりやすく伝えるための能力が 自分にはないのではないか?
  • 自分が何かおかしいのではないか?

私は
「ダメ上司のことを嫌いだと思う自分がおかしいのではないか?」
「誰も私の言うことを理解してくれないということは自分が間違っているのではないか?」
「人を嫌いだと思うことがいけないのではないか?」
と、自分がダメな人間なのだと
自分自身を追い詰めるようになりました。

そして負けず嫌いな性格も災いしてか
1人で解決しようと迷走がはじまりました。

実はこの頃、スピリチュアルの世界にどっぷりハマっていて
この状況や自分を何とか変えたい
と思ってスピリチュアル系の本をたくさん読みました。

もちろん勉強になることもたくさんありました。
ところが、根が真面目な私はある部分だけを
切り取ってしまいました。

「その出来事に感謝しなさい・乗り越えなさい」

乗り越えなければ何度でも同じ問題がやってくるのです、
とまことしやかに書かれていることを信じた私は

「我慢して乗り越えること。それが自分の成長に繋がる」
という答えに辿り着きました。

ちょっと落ち着いて考えれば、
我慢してまで乗り越えるものではない
とわかるのですが(笑)

そのときはとにかく
「他の人と同じようにできない自分がおかしい」
と思い込んでいたので、
誰にも自分の本当の気持ちを話すこともできず
1人で悩んだ結果、
より深く自分を傷つけていくことになりました。

そして、毎朝、毎晩、願うようになったのです。
「明日、電車止まらないかなぁ」
「会社、どっか飛んでいかないかなぁ」
「このままずっと夜だったらいいのに」 と。

3.ある日、その時は突然やってきた

何か、会社行かなくていい理由ないかな?

本当に毎日、毎日
「会社、なくなればいいのに」と願っていました。
隕石が降ってきて会社に直撃しないかな とか(笑)

駅について電車が定刻通りに走っていたら
会社に間に合ってしまうと落胆したり。

とにかく、できれば自分の責任ではない
会社に行かなくていい理由がないか考えて
朝起きた時に何事もなく1日が始まることにガッカリ・・・
そんな毎日を過ごしていました。

会社に行くだけで体力と気力の99%を使い果たし
会社に行けば、ダメ上司との
「言った・言わない戦争」が勃発し、
同僚に助けを求めてもみんな知らんふり。

どんなに回復の呪文を唱えても
攻撃されるスピードの方が速く、回数も多いので
ずっと痛手を負っている状態で戦うわけです。

ある時、いつものように「言った・言わない戦争」が勃発しました。

上司の話したことをメモした紙を見せ、
指示通りに仕事をしたことを伝えました。
それが意に沿わない、ということなので
対応策を提案したところ・・・
「そんなもの意味ないねん(怒)」という
言葉が返ってきました。

一生懸命やっているのに、何で怒られるの?

この時、私の中で何かが壊れた音がしました。

こんなにも人の気持ちが考えられず
仕事の指示もできない人が上司であること。

今まで頑張ってきたことが無意味であること。

今までフタをして見ないようにしていた感情が溢れだしました。

一旦、席を外して落ち着いて仕事に戻ったような記憶はありますが、
正直なところ、その前後の出来事は覚えていません。
それぐらいショックで無気力だったのだと思います。

そしてある日突然、そのときはやってきました。
休み明けのある日の朝、いつものように気力を振り絞り、
準備をして家を出ました。
「何で私、会社に行くのだろう」と思いながら。

この時の私にとって、
会社は拷問を受けるよりも辛い場所だったと思います。
なのに毎日、そんな拷問を受ける場所に
自分の足で向かわなければならないストレス。

自分の気持ちや感情を押し殺しながら、
誰にも言えなくて、淡々と仕事をしに行く。
ダメ上司と同じ空気を吸うことすら嫌だった。
同じ空間にいることがすでに
私にとってはストレスだった。

乗りなれたはずの電車に乗ろうと思っても足が動かない。
頭ではこの電車に乗りたいと思っているのに
一歩が踏み出せない。

みんな私の敵だ・・・助けて!!

見知らぬ乗客たちがとても怖くて
身体が拒否反応を起こしてガタガタと震えだした。
それでも会社へ行かないといけない
と思った私は、鞄を抱きしめて、
誰とも目が合わないように下を向いて。

とにかく音楽を聴いて、
外の世界との繋がりを遮断して、
涙を堪えて震えながら
何とか会社へ向かいました。

そんな状態になっているのに・・・
思い通りに動かない身体を引きずって、
それでも必死に会社へ行って、
しっかり定時まで働いてから、
心療内科の病院へ行くことにした私。

もう、何を優先すべきかを判断できる
状態じゃなかったのだと思います。
虚ろな状態で定時まで働いてから
何とか探した心療内科を訪ねることにしました。

縋るような気持ちで行った心療内科。
今日あったできごと、そして初めて
『上司とうまくいっていません。上司が嫌いです』
と子どものように泣きながら語りました。

ダメ上司のことを嫌いだと言っても
否定されることもなく、
辛かった想いを吐き出すように泣き続けました。

ひととおり話し終わったのちに出た診断結果が
『ストレスによる自律神経失調症』でした。

どこかで「自分は心身症に該当するだろう」
と予想していたのもあり、病名がついたこと自体は
驚きませんでした。

それどころか「すぐに休職するように」と言われたので、
「やったー」と思ったことを覚えています。
だって何とかして会社を休みたかったのですから。

病名がつけば堂々と会社を休める!
こんなことを考えている時点で、
何かがおかしいはずなのですが・・・。

自律神経失調症がどんなものか知らなかった私は正直、
「会社休める、やったぜ!」くらいのノリでした。

私は自分が楽天家だと信じていたので、
ストレスの原因の上司から離れれば、
すぐ元気になると本気で思っていました。

発症後、休職期間に入った私は暇を持て余し、
ある行動をおこします。
「そうだ、自律神経失調症について調べてみよう!」

・・・調べた結果に驚きました。

几帳面で努力家のまじめな性格の人がなりやすい

まあ、「努力家」と言う部分については
正直なところ頑張ることは好きなので
そんなに違和感はなく、
そうかもしれないなぁ・・・と納得しました。

それよりも「几帳面でまじめ」
と言うところに引っかかりました。

「おかしいなぁ、私は楽天家のはず。
几帳面でもまじめでもないのに。
結構適当に生きているはずなのだけどなぁ」

会社を休めてラッキーくらいにしか捉えていなかった私は、
その結果を見て、なぜ自分が自律神経失調症になったのか?
が腑に落ちていませんでした。

自分ではわからないし、人に聞いてみよう!と
25年来の友人に訊ねてみました。
「私ってまじめなの?」
その返事は
「は?いまさら?」 でした。

自律神経失調症になったことも少し驚きましたが
自分がまじめだと言うことの方が衝撃でした。

それから9年、大学で学生の就職支援をするようになりました。
過去の辛い思い出が、今の私を支えています。
本当に許しがたい上司でしたが、今となっては
この道に進むことができたので上司に対して感謝しています。

とは言え、大嫌いな相手に感謝をするなんて
そんな簡単なことではありません。

もしあなたが
「ダメ上司に振り回されてツライ・・・」
「コミュニケーションがうまくいかないのは自分のせい?」
「とにかく会社休ませてー!」
と感じているのであれば
その気持ち、誰かに話してみませんか?

今は感謝できなくて当たり前です。
もし、そんな気持ちを誰かに言うことで楽になれるとしたら
いつでもお話聞かせてください。

無料コーチングはこちらから

こんな記事も読まれています