専門家を味方につけるということ
家づくりをするとき、誰に相談しますか?
みなさんが家を買うとき、建てるとき、リフォームをするとき
誰に相談しますか?
家を購入した経験のある友人や、
家を建てた経験のある人に話を聞くこともあるでしょう。
万が一「直感で買っちゃいます」と言う人は
ご自身の直感を大切にしてください。
もし、この答えが
「やっぱり最終的には専門家に相談すると思う」
というのであれば
専門家の力を借りることの大切さを
あなたはもうご存知のはずです。
では、あなたの大切な人生について
考えるときにも専門家が近くにいるとどうでしょうか?
専門家を味方につけるということ
あなたは、「仕事を辞めたい」と思ったとき
誰に相談しますか?
いろいろな人が思い浮かぶかもしれませんね。
家族、友人、先輩、恋人・・・
最近は転職エージェントも含まれているかもしれません。
「会社を辞めたい」
「転職をしたい」
だけどそんな大切なことを社内の人には相談できない・・・
となると、相談できるのは信頼できる親や友人。
初めて転職を考えたとき、
会社を辞めるということがどういうことか
まったく想像できなかった
私の相談相手はもっぱら親でした。
専門家を味方につけるということ
- ひとりひとりに合わせた相談のカスタマイズができる
- 利害関係がないからこそあなたのことを本気で考えられる
- ハローワークの窓口担当で見たこと
- キャリアコンサルタントの大先輩の話
①ひとりひとりに合わせた相談のカスタマイズができる
クライアントMさんの話。
Mさんはフリーランスのスタイリスト
ありがたいことに、あちこちからお仕事の依頼があったそうです。
ただその中に唯一
人間関係があまりうまくいっていない職場があったそうです。
お仕事としては楽しいし
依頼があることがありがたいと
人間関係に目を瞑って仕事をこなしていました。
でも、段々と人間関係の辛さの方が
仕事の楽しさを上回ってきたらしく
「このままではしんどいなぁ」
と感じ転職を考えはじめたそうです。
そんなある日、Mさんは友人たちに何気なく
「仕事辞めようかな」
と愚痴をこぼしたみたところ・・・
「今までフリーランスで好きなように仕事してきたのに、
今更フルタイムで決まった時間に仕事するなんて、
絶対無理だって!」
「今まで頑張ってきた経験がもったいないよ。
それに、いまさら何の仕事をするつもりなの?」
と口々に言われたそうです
社会人としては至極ごもっともな意見ですから
「そうだねと頷くしかなかったよ」
と苦笑いをしながらMさんが私に話してくれました。
友人と呼ばれる人たちは、とてもありがたいもので
一言悩みを言えば、いろんな解決策を考えてくれます。
時には愚痴も聞いてくれるでしょう。
今、働いている会社の条件がいいなら
「もったいないから辞めないほうがいいよ!」
とアドバイスしてくれます。
もし人間関係で悩んでいたとしたら
「そんな人どこに行ってもいるよ~
だから今のところで頑張りなよ」
と会社を辞めることを許してくれないかもしれません。
友人たちの言葉はMさんを大切に思えばこそのもの。
けっして間違っているわけではありません。
友人たちが自分のことを思って発してくれた言葉だから、
「みんなも辞めない方がいいって言うし・・・
じゃ、もう少しだけ頑張ってみようかな」
とMさんはもう少しだけ頑張ることを選択しました。
しばらく頑張ってはみたものの、やっぱり人間関係がしんどくて
結局、その職場をKMさんは辞めることにしたそうです。
しかも寿退職という最終手段を使って。
でもこの理由、何度も使えないのが難点(笑)
辞めた後に
『収入的には減ったけど、気持ち的には楽になった。
スッキリしたわ~。辞めて良かった』と
Mさんは満面の笑みで話してくれました。
Mさんが何に悩み、何を大切にして働いているのか。
キャリアコンサルタントはその部分に焦点を当てて
お話を聞いていきます。
ひとりひとり大切にしていることは違います。
だからひとりひとりにじっくりと向き合って
あなたが大切にしていることを
一緒に大切にすること。
これがキャリアコンサルタントの役割なのです。
②利害関係がないからこそあなたのことを本気で考えます
逆じゃないの?
利害関係がある方が、真剣に相談に乗ってくれるのではないの?
そうですね、利害関係が発生していて、
あなたが就職することで私が得するとなれば、
必死で就職してもらうと思います(笑)
ただし、あなたの気持ちを置き去りにする
可能性はないとは言えません。
なぜ第三者で利害関係のない
キャリアコンサルタントに相談した方がいいのか?
身近にいる経験者でもいいのではないのか?
そうですね、転職を経験した友達に
相談するのもいいかもしれません。
そのお友達はきっと
『自分のやり方は成功した』と教えてくれるでしょう。
では、そのやり方が自分に
合わなかったとしたら、あなたはどうしますか?
私が実際に体験したことをお話してみたいと思います。
1.ハローワークの窓口担当で見たこと
キャリアコンサルタントの仕事の中には、
ハローワークの窓口での相談業務があります。
ハローワークは公的機関ではありますが、
利用者数を増やし、就職率を上げること
を目的として掲げています。
「就職してもらうこと」と言えば聞こえはいいですが、
本当は「とにかく就職をしてもらうこと」が目的です。
全員がそうである、とは言いませんが、
ノルマとして相談をこなすだけの
キャリアコンサルタントの方もいらっしゃいます。
実際に私の隣に座っていたキャリアコンサルタントは
相談者の方を言いくるめることに必死でした。
相談時間60分のうち、
キャリアコンサルタントが50分も話していて、
私は「よくそんなに話すことがあるものだ」
と思ったのを覚えています。
相談者が「楽しく仕事をしたい」と言えば、
「仕事なんて楽しいものじゃない」とか
「好きなことを仕事にしたい」と言えば、
「続けていれば好きになる」とか
「仕事をたくさん頼まれるのがツライ」と言えば
「それは信頼されているからだよ」と真っ向勝負。
隣で聞いていた私も
「もう、やめてあげて~」と思うくらい追い詰めていました。
相談者の表情は暗くなり、うつむき加減で
キャリアコンサルタントの話を聞いていました。
そのキャリアコンサルタントが考えていたこと。
それは「早く就職させて、成績の人数にカウントすること」でした。
キャリアコンサルタントが成績の数字を上げることは、
自分の次の仕事の契約更新に繫がることがほとんどです。
全員とは言いませんが、あなたを就職させることで、
自分にメリットが生まれるキャリアコンサルタントが
存在するのも現実です。
運悪くそんなキャリアコンサルタントに
あたってしまったら・・・
「好きなこと」でなくても
「いつか好きになるだろう」と就職させられます。
「楽しく仕事をしたい」と思っていても
「仕事なんて楽しくない」と一喝されてしまいます。
どこかに何等かの利害関係があると言うことは、
キャリアコンサルタントが自分の利益を
優先してしまう可能性もある、ということです。
2.キャリアコンサルタントの大先輩の話「プロであっても・・・」
キャリアコンサルタントやコーチの仲間には
子育てをしている先輩方もたくさんいらっしゃいます。
知り合いのコーチは
「私の方が子どもより情報をたくさん知っているから 就職活動を見ていると心配なのよね」と言われていました。
友人のキャリアコンサルタントから聞いた話です。
友人の働いている職場にキャリアコンサルタントの大先輩Nさんがいました。
キャリアコンサルタント歴20年、大ベテランです。
ちょうどNさんの息子さんが就職活動の年でしたが
あまり上手く活動が進んでいなかったようで
冬に近づく頃なのに未だ内定をもらえていない状態でした。
Nさんは新人に毛が生えた程度の友人にこんな依頼をしてきました。
「うちの息子の相談に乗ってください」
友人は何を言われているのか一瞬わからなかったそうです。
ええ? いやいや、私、そんな大仕事は・・・
しかし断る隙も与えられず、気づいたら予約が入っていたとかいなかったとか。
大ベテランの先輩Nさんが、
なぜ友人にそんなお願いをしてきたのか?
「Nさんの方が経験も豊富だし、私みたいな新人に息子さんを
託すなんて大丈夫ですか?」と友人が質問すると
「キャリアコンサルタントとしてよりも、
親としての気持ちが勝っちゃって無理!!」
その言葉を聞いた友人は驚いたそうです。(もちろんこの話を聴いた私も驚きました)
プロ歴20年であるNさんですら、
自分の息子さんの相談には乗れない。
息子さんと就職のことについて話すと
息子さんの将来を考え、つい冷静さを失い、
少しでも良い会社へ入ってほしいと
あれやこれやとアドバイスを送り
自分の期待を込めて口出しをしてしまった。
そのせいで親子ゲンカまでしたらしく、
その結果、息子さんに
「プロなのに頼りにならないね」と言われてしまったそうです。
でもNさんが親として息子さんのことを
心配な気持ちが変わることはなかったので
思い切って友人に託してみたそうです。
託されたのち、友人はNさんの息子さんの
相談に乗り続けるわけですが、
Nさんは一切、息子さんの進捗状況を聞いてきませんでした。
もちろん、友人も一切お伝えしませんでした。
(キャリアコンサルタントには守秘義務があります)
Nさんは、友人に聞いてしまえば自分の気持ちを私に伝えることになる。
間接的に息子さんの就職活動に口を出すことになると考えていたと
息子さんの就職活動が無事終了した後で教えてくれたそうです。
友人も、Nさんに話をしてしまえばNさんの気持ちを聞いてしまう。
親の気持ちがわかるからきっと忖度して息子さんに伝えてしまうだろう
そう考えていたのでNさんに何も言わずに相談に乗り続けたそうです。
無事、息子さんは内定を得ることができました。
そこで初めてNさんは、自分の息子が
どこの会社に就職したのかを知ることになったそうです。
『私が担当しなくて良かった。ちゃんと就職もできたし、
本人のやりたいようにやらせてあげられたから』
とNさんはおっしゃていたそうです。
相談者との利害関係がない
だから相談者の意志を尊重することができる。
キャリアコンサルタントとしての
在り方を考えさせられるお話でもありました。
専門家としてできること
仕事を辞めたいと思ったとき
上司との関係が上手くいかないと思ったとき
自分が悪いのではないかと、自責の念に囚われたとき
誰に相談していいのかわからない
色んな人に相談したら、たくさんの意見を聞きすぎて決められない
などのモヤモヤを抱えはじめたのなら。
病気になったら病院へ行くように
家づくりを相談するなら大工さんへするように
転職や人生について考え、自身にとってより良い選択をしたいなら、
ぜひ国家資格キャリアコンサルタントに相談してみてください。
私自身も転職経験があります。
自律神経失調症で辛い体験もしました。
だからこそあなたのお話を聴くことができます。
上司をどんどん嫌いになっていく自分をもっと嫌いになったとき
どうすればいいのかと誰にも聞けなかったし、誰も教えてくれなかった。
私は医者ではないので、病を治すことはできません。
でもあなたのお話を聴くことはできます。
あなたが楽に生きるためのヒントをあなたと一緒に探すことができます。
お一人で抱え込まず、手遅れになる前に一度、お問い合わせください。